日本酒といってもさまざまな種類があり、おいしく飲める期間や保管方法が異なります。高級酒としても知られる大吟醸酒は、どれぐらいの期間おいしく飲めるのでしょう。また、正しい保管方法を知っておく必要もあります。ここでは、大吟醸酒の賞味期限とともに、未開封のお酒の保管方法や注意点をご紹介します。
日本酒の賞味期限
日本酒には高度のアルコールが含まれているため、雑菌が繁殖しにくいとして賞味期限は定められていません。大吟醸酒、本醸造酒など、種類に関わらず賞味期限はなく、ラベルに記載する義務もないのです。
未開封の大吟醸酒の賞味期限
未開封の吟醸酒の賞味期限は、製造年月をもとに判断します。通常、吟醸酒の賞味期限は製造年月から1年です。ただし、1年過ぎたらすぐに劣化が始まるわけではなく、徐々に風味が落ちていくのです。基本的に未開封のものであれば、5年後に飲んでも問題ありません。熟成されたお酒が好きな方の中には、10年物の大吟醸酒を楽しむ方もおられます。
開封後の大吟醸酒の賞味期限
大吟醸酒は、開封したらできるだけ早く飲むのがベストです。大吟醸酒に限らず、吟醸酒であれば早めに飲み切ってしまうのが良いでしょう。吟醸酒は、製造過程においてフルーティーな香りが残るように作られています。開封するとどんどん香りが抜けていき、大吟醸酒ならではのおいしさが味わえなくなってしまいます。できれば、開封後2日~3日で飲み切りましょう。遅くても、1週間をリミットに設定するとおいしく飲めます。
未開封の大吟醸酒の保管方法
日本酒は未開封の場合、常温保存するのが一般的です。しかし、大吟醸酒は品質が変わりやすいため、冷蔵庫で保管するのが向いています。
未開封の大吟醸酒を保管するときの注意点
未開封の大吟醸酒を保管する際には、次のことに気を付けましょう。
紫外線を避ける
大吟醸酒を保管する際は、紫外線を避けることが大切です。紫外線は光による酸化反応を促進させるため、風味や品質に悪影響を及ぼす可能性があります。
ボトルは立てて保管
大吟醸酒は、ボトルを立てて保管します。冷蔵庫の中に、立てて入れられる適切なスペースを探しましょう。ワインのように寝かせて保管すると、お酒と空気の触れる面積が大きくなり、劣化を進めることになります。
安定した温度で保管
温度変化が激しいと、大吟醸酒の劣化を早めてしまいます。一定の温度で保つようにしましょう。冷蔵庫の中でも、温度差が激しい場所ではなく、野菜庫などがおすすめです。
開封した大吟醸酒の保管方法
開封した大吟醸酒も、未開封のものと同様に冷蔵庫で保管するのが基本です。空気が入らないようにしっかりふたを閉め、立てて保管しましょう。
風味が落ちた大吟醸酒の使い道
おいしく飲める期間に飲み切れず、余ってしまった大吟醸酒は、次の用途で活用できます。
料理に使用する
古くなった大吟醸酒は、調味料として使用できます。煮物や炒め物、魚の調理などに日本酒を加えると風味が豊かになります。また、料理の下ごしらえにも活用可能です。魚や鶏肉などの食材を日本酒と一緒に蒸すことで食材が柔らかくなり、香りも良くなります。そのたほか、魚や野菜、豆腐などを煮込んで、優しい風味を楽しめます。
温浴
古くなった日本酒をお風呂に入れるのもおすすめです。体が温まり、リラックス効果が得られます。酒風呂として知られており、肌を滑らかにする効果もあります。
大吟醸酒が古くなったサイン
大吟醸酒が古くなると、次のようなサインが見られるでしょう。
色の変化
大吟醸酒は新鮮なときには明るく透明な色を持ちますが、古くなると色が変化し、濁ったり茶色くなったりすることがあります。色の変化は酸化の兆候です。ボトルの底に沈殿物がたまり、酒が濁ることもあります。
香りの劣化
大吟醸酒は、飲み頃はフルーティーで花の香りの強いことが一般的であるものの、古くなると香りが劣化し、酸っぱい酢のような香りのすることがあります。
味の変化
大吟醸酒の味は新鮮なときにはフルーティーで複雑な味わいを持ち、バランスが取れています。古くなると味わいが平坦で、酸味や苦味が強調されるでしょう。
まとめ
大吟醸酒に賞味期限はなく、未開封であれば長く保管することが可能です。しかし、おいしさを保つためには、適切な方法で保管する必要があるでしょう。とくに、大吟醸酒は風味の変化がしやすいため、紫外線を避けて一定の温度で保管することを心がけましょう。劣化した大吟醸酒は、料理に使ったり、お風呂に入れたりして活用可能です。
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