日本酒の中でも、地酒は通が飲むものというイメージがあり、ハードルが高いと思われている方もいらっしゃるでしょう。しかし、地酒はどのような日本酒のことを指すのか、明確に答えられません。また、焼酎と比較して、どのような違いがあるのかも気になります。ここでは、地酒の定義とともに、アルコール度数や飲み方、原料など焼酎との違いについて詳しくご紹介します。
地酒とは？
地酒は、日本の伝統的な日本酒の一種です。特定の地域や地方で生産され、その地域の独自の特徴や風味を持つ日本酒のことを指します。それぞれの地域の気候や水源・米の品種・醸造技術などに影響を受けており、異なる地域からの地酒は異なる風味と特徴を持ちます。
地酒の種類
地酒は、日本国内のさまざまな地域で生産されており、それぞれが独自のブランドや味わいを持っています。代表的な地酒の種類は、山廃や吟醸、純米などです。地酒は、地元の誇りと文化を反映し、地域の特産品として重要な役割を果たしています。
海外でも人気が高い
地酒は、日本国内外で人気があり、日本の文化や料理に欠かせません。通常アルコール度数が高く、日本の伝統的な食事とよく合います。
地酒と焼酎の違い
地酒と焼酎の違いは、次の5つがあげられます。
お酒のカテゴリー
地酒と焼酎の違いは、お酒のカテゴリーです。地酒は穀物や果物の糖分をアルコール発酵させて造る醸造酒であるのに対し、焼酎は醸造酒を蒸留して製造する醸造酒という点が異なります。
原料
地酒と焼酎は、原料が異なります。地酒は米を主原料とするのに対し、焼酎は芋や麦などが原料です。そのため、焼酎には使用した原料に合わせ、芋焼酎や麦焼酎などの種類があります。米を原料とする醸造酒を蒸留させたものは、米焼酎です。
アルコール度数
地酒と焼酎は、アルコール度数も違います。一般的に店頭に並んでいる地酒のアルコール度数は、15％～16％あるのに対し、焼酎のアルコール度数は25％前後です。ただし、焼酎は水や炭酸水で割って飲むのが一般的で、実際に飲む時はアルコール度が6％～12％ほどに希釈されます。地酒はストレートで飲むことが多いため、飲む時のアルコール度は焼酎よりも強い傾向があります。
飲み方
地酒は、水や炭酸水で割るのではなく、温度に変化をつけて飲むのが一般的です。常温で飲む「冷や」や、40度ぐらいに温める「ぬる燗」、50度ぐらいに温める「熱燗」などの飲み方があります。また、5度前後にキンキンに冷やした「雪冷え」や、55度以上のアツアツのものは「飛び切り燗」など、極端に冷やしたり温めたりして飲む場合もあります。焼酎は水やお湯、炭酸水などで割って飲むのが一般的です。
味の違い
地酒も焼酎も、それぞれの銘柄によって味わいが大きく変わります。そのため、地酒と焼酎の味わいを明確にカテゴライズすることはできません。地酒は甘みがあり、口当たりの柔らかいのが特徴です。醸造アルコールが添加されたタイプの地酒は、キレがあるすっきりとした味わいになります。焼酎は、原料によっても味が違ってきます。米焼酎は甘みとコクのある味わいで、麦焼酎はすっきりとした味、芋焼酎は甘みとクセのある味わいが特徴です。
カロリー
地酒と焼酎は、カロリーも異なります。日本酒は、100mlあたり100kcalほどですが、焼酎は100mlあたり140kcalほどです。ただし、焼酎は割って飲むことが多いため、1：1の水割りにするとカロリーは70kcalほどになります。焼酎の方が、地酒よりも少しカロリーが低くなるのです。
地酒の選び方
自分に合う地酒を選ぶ時は、次のポイントを考慮すると良いでしょう。
好みを考慮する
甘口や辛口、フルーティーなど、人それぞれ好みがあります。自分の好みに合ったタイプの地酒を選びましょう。
地域を選ぶ
地酒は、国内に多くの産地があります。地酒には異なる特徴があり、それぞれの地域が独自の伝統を持っています。おいしいお米や水の産地であるなどの特徴があると、地酒の味にも期待できるでしょう。
ラベルや銘柄の情報を確認
地酒のラベルや銘柄には、多くの情報が含まれています。アルコール度数や原料米・精米歩合・醸造年など、これらの情報を確認して選択肢を絞れます。
まとめ
地酒は、地域の特色を持ち合わせた、味わい深い日本酒です。地酒についての知識が増えるほど、その奥深さにはまってしまうでしょう。また、焼酎と地酒は製造方法も異なるほか、飲み方も違います。ストレートやロックで純粋にお酒の味を楽しみたいなら地酒、炭酸やお湯で割って軽く楽しみたいなら焼酎など、気分に合わせて選べます。
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